ロードオブザリング力の指輪Ep8

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というわけで力の指輪S1最終回でーす!

私はこのシリーズ始まる前にはナズグル爆誕闇堕ちストーリーをめちゃ期待していたものですが、
まさか自分が闇堕ちさせられるとはね……!!
Amazon、おまえがサウロンだ。

しかも考えられる最悪な構成で来て、もう怒り狂うしかなかった原作厨であった。
エンディングロールの一つの指輪の詩ソングがあまりにもヘッタクソでひでえクオリティだったのもあり、聞いているうちに思わず我慢しきれずF●ckワードが飛び出していた。ナズグルのように叫びもした。だってそもそも音に言葉が全然上手く乗ってないじゃん!?韻まで考えて拘って詩を作っているトールキン教授への侮辱だと感じました…。
飼い主のあまりの発狂ぶりに猫が怯えてて申し訳なかったです。ごめんよぉ。

そんな最後の感想です。楽しい感想を書くことがあまりできないシリーズになって私も悲しいです。
それでは、どうぞ。

サウロン×ガラドリエル

 マジでやりやがったよ……と頭抱えましたね。
 ハルブランドとガラドリエルの問答シーンが始まる前からもう既に口から魂が抜けていましたね。
 序盤のケレブリンボールさんとのやりとりがもう隠しもしないというか露骨すぎてヤバかった。

 前に言いましたが、私がケレガラ好きなのを差し置いても、ハルブランドが正体サウロンだったらガラドリエルの名誉にもかかってくる問題になるので受け入れられるわけねえんだよなあ!!
 なぜこんなマヌケなキャラにされなければならないんだよ!!よりによって奥方様を!!何度でも言うが、彼女は数千年も生きているエルフで修羅場もくぐり抜けており心を見透かすように慧智に優れている御方なのに、なぜこんな悪い男に引っかかる浅はかな年若い娘みたいに描かれなければならないのか心底意味がわからん!!
 いっそガラドリエルが実はサウロンでした~~!!をやられたほうが、私にとってはずっとマシな構成だった。それくらい力の指輪ガラドリエルをガラドリエルと認めたくない。
 私は女ですが、リーダーシップとってる男たちと対等に意見を出し合って、国作りに参加できて、戦場には出ずとも世を動かしていった原作ガラドリエルのほうがよっぽど私にとっては憧れられる真に強い女性に映るんですよ。そして見る目のある奥方様の深いセリフがみんな大好きだった。原作そのままの彼女で出せば、十分ポリコレもクリアしていた。それなのになぜこんな改悪するのか、コレガワカラナイ。

 しかしアレですよ、フロドがガラドリエルに「一つの指輪を差し上げます」と言ったときのセリフを引用してるあたり、スタッフはガラドリエルが一つの誘惑に打ち勝つ一連の流れも頭に入れてるはずですが、それでいてどうしてこんな構成にできるのか理解できません。
 まさかあれを、かつてサウロンに同じように誘惑されてるから、改めて勝ったシーンにする気なのか?
 ふざけるな。原作のガラドリエルはフロドにこう言っている、「わらわはかの冥王の姿を見つめ、かれの心、エルフにかかずらうかれの心がすっかりわかるのです。そしてかれはわらわとわらわの考えを知ろうと絶えず捜しまわっています。しかし戸口はまだ閉ざされている!」と。エクスクラメーションマークまでつけとんのやぞ!!ドラマのガラドリエルは思いきりドアを自ら開けて入り込まれてるやんけ!!
 このドラマスタッフ、PJ映画しか見てなくて原作本は一切読んでないんじゃねえの!?と思います。もはや該当の『終わらざりし物語』さえ読んでいるか怪しい。Wiki見て作ってそうじゃないですか?
 ちなみにネトフリのアニメ悪魔城ドラキュラの脚本家は堂々そう自白して、なるほどな!エアプくたばれ!!と途中から見るの止めましたねえハハハ!力の指輪スタッフはどう?まあガラドリエルをハルブランドがサウロンであったことを隠す卑怯者にして終わらせるくらいだから言うわけねえし、弁解しても信用しないですけど!
 エルロンドくんはどうするんですかね…というかあんなのを渾身のクリフハンガーしないでほしい。マジでどうでもいい。なぜなら結局エルロンドはガラドリエルの娘と結婚することがわかりきってるから。

 しかしよしんば百歩譲ってガラドリエルがサウロンに誘惑されても仕方ない状況を作るにしても、それこそ仮の姿はオリキャラのハルブランドなんかじゃなくてケレボルン殿の姿で出したほうが納得するってものよ。
 『ベレンとルーシエンの物語』のサウロンは行方不明の妻の幻影を見させて裏切らせて、バラヒアの一党をベレン以外全滅させてるので、こういうところからアイディア引っ張ってくることも可能なのにまるで思いつかない辺り、やはりこのドラマスタッフは本が読めねえやつらなのかもしれないな!はいここアマプラドラマ版で出てくる展開だから覚えておこうねとか言ってた私がアホみたいやんけ…。しかもこのバラヒアの一党とベレンは、ガラドリエルの兄フィンロドとも縁が深いのであった。フィンロドのところだけでもいいから読めや!!
 しかしだからこそ、フィンロドの姿で誘惑して逃走時間を稼ぐサウロン自体はいいじゃん!とは褒めてますね。
 その後またハルブランドで二回戦目の心理フェイズのゴングが鳴ったときは、もうコイツはいいよ…と白目になっていたが。水面に映るサウロンとガラドリエルの影にグッと心掴まれる方もいるんでしょうが、私はもう勘弁してくれ……とノックアウトされて立ち上がれなかった。ガラドリエルより私のライフのほうがゼロよ!!
 ガラドリエルの持つ指輪はネンヤで水の力なんで、水のシーンを印象的に描きたいのはわかるんですけど、ウルモ様への風評被害なんだよなあ…という気持ちが最後まで拭えないドラマなのであった。

 しかしハルブランドくんことサウロンは自覚のあるタイプでよかったですよ。
 仮の姿用のハルブランドに人格を与えていて自分がサウロンであることは全く忘れているというパターンが一番つまんねえな!!と危惧していたのですが、そこはハズしてくれて助かりました。まあハルブランドの過去とか考えるの面倒くさかっただけなのかもしれないけど!?
 それにサウロンに悲劇性は求めてないし、やはり悪は悪であるという自覚があってこそ悪役キャラとして格が出るものだ。俺は嘘はついてないもーん!!というサウロンくん、最高に輝いていた。ロマンス詐欺成功おめでとうございます。
 だからガラドリエルの株は暴落していても、サウロンの株は落ちてないので、そこは不幸中の幸いだなあと思います。シーズン1でめちゃくちゃなキャラになったガラドリエルを後で持て余し、サブキャラに降格させてフェードアウトさせることはまあ可能ですが、サウロンは作品の真の主役でありラスボスなので、その苦肉の策も使えないので…。
 とか思っていたら、ショーランナーが次シーズンはサウロンをブレイキング・バッド風に描きたいっすわ~!!とか早くも言い出してるので、もうダメかもしんねえな……と目が死んだ私は幽鬼になります。もっとトールキン自身に向き合えや!!

 原作厨的には美しい金髪エルフであるアンナタールで出てこなかったのは本当に残念ですが、まあそれはゲームのシャドウオブモルドールシリーズを最悪やればいいので…。
 私はオーク統率システム難しくて挫折してるんですが、また頑張ってプレイしてみようかなと思いました。

エルフの3つの指輪がクソだせえ!!

 そらWetaデザインより素晴らしいデザインが出てくるとも期待していなかったが
 それでもロクにカットも施されてないような宝石を嵌めただけのエルフの3つの指輪をお出してしてくるとは思わないじゃん!?
 お菓子のジュエルリングかよ……と崩れ落ちた私がいたのだった。
 オスマン帝国外伝のスレイマンが作っていたヒュッレムの指輪のほうがよっぽど素晴らしかったですわ!

 しかも指輪をもらう一人のギルガラドはちょっと前までいたのに、完成のころにはお帰りなさっている。そりゃ更にヴィルヤを引き継ぐエルロンドはいるけどさあ…キーアダンもいないし何か締まらねえなあ…。
 しかしこの指輪、大丈夫なん!?そりゃ本格的に鋳造するときにはサウロンはいなかったけど、ケレブリンボールさんはほぼハルブランドに作り方を教わっていたようなものじゃん…。原作厨的には「いや逆だろ…」と乾いた笑いが出ていましたね。祖父フェアノールの再来かと思われるほど鍛冶の名手だったケレブリンボールさんのこんな姿は見たくなかったですわ…。ギルガルドもそりゃ眉をしかめるわ。
 まあミスリルにはシルマリルの光がこめられてるから大丈夫だと思っておきましょう!このオリジナル設定はこのガバガバクソ展開のためにあったんだよ!!きっとそう!!これでサウロンが後に指輪の材料ほしさにモリアを襲い始めたら何も擁護できねえがな!!
 でもケレブリンボールがサウロンに騙される流れは、ガラドリエルがやってくれたおかげで、ドラマの彼はそう不幸な最期を迎えないのかもしれないですね。これで責任を感じで原作通りの最期になったら、私はドラマガラドリエルが更に許せなくなるぞ。というかガラドリエルはハルブランドがサウロンだと知っておきながら、3つなら調和がとれて大丈夫!!とかいうよくわかんねえ理論で指輪作り強行させてるのもあって、更に罪深い大戦犯に感じるんですけど…。あなたその根拠のない早合点でハルブランドくんの正体を見誤って失敗したばかりですよね?
 今からでもいいからガラドリエルがサウロンだったことにしてくんねえかなあ(白目)

 しかしそんなガラドリエルでも、指輪のためにフィンロドお兄様の形見の短剣を溶かす流れは良かったんじゃないですかね。執着は良くないもトールキン作品のテーマなので。ビルボも褒めてます。
 でもグッズ化したら一番ほしいデザインの短剣を溶かして、あんなクソダサリングに生まれ変わったと思うと私は……(涙目)
 もうこれ残りの9つの指輪や7つの指輪も期待できないけど、サウロンデザインのほうが素晴らしかったら、まじでケレブリンボール工房の評判が地に落ちてしまう。こんな悩ましいクリフハンガーを残すな。

 いやーそれにしてもケレブリンボールさんって、指輪の製作者以外の自分の設定がガラドリエルとエルロンドに分割して盗まれてしまったキャラになっていて可哀想の一言に尽きる!ほんとなら彼がエルフキャラの中で一番主役ポジションにしてもいいくらいなのに!!
 サウロンとの縁も、ドワーフとの縁も奪われてるから、このシリーズに彼のメルロンであるナルヴィが現れるわけないのでは…?となんとなく悟ってしまいましたわ。
 なんでケレナルじゃ…アンナタールじゃダメだったんですか…?トールキン財団のせい???

 ドワーフとの縁に関しては、ガラドリエルもエルロンドに奪われていると言えば奪われている。
 指輪物語原作では、ロスローリエンにやってきた旅の仲間たちをもてなすケレガラが、ガンダルフがモリアでログアウトしてしまったことを嘆き悲しむシーンがあるんですが、そのときケレボルン殿が「モリアになんか行かなきゃ良かったのに!」的なことを言っちゃってガラ様はそんな夫を嗜めるんですね。そしてモリアに行こうと主張したから責任を感じているギムリに、こう言ってくれるんですね。

「ドワーフを迎えられたことをお悔やみなさいますな。かりにわれら一族が、久しい以前にこのロスロリアンの地から遠く離れ、追放されたとしまして、ガラリズムに属する者は、たとえ賢者ケルボルンであれ、誰がこの故郷のそばを通りかかって、一目それを見たいと思わぬでしょうか?たとえそれが恐ろしい竜の棲処となっていようと。
 ケレド=ザラムの水は暗く、キビル=ナーラの泉は冷たい。そして山の下の巨大な王たちの没落する日まで、上古の世のカザド=ドゥムの柱立ち並ぶ数々の広間のなんとみごとであったことでしょう。」
 奥方はギムリをながめやりました。そしてむっつりと悲しそうに坐っているかれに、にっこりと微笑しました。ドワーフはドワーフ族自身の古い言葉でこれらの名前があげられたのを聞き、面を上げました。そこでかれは奥方の目と出会いました。かれはまるで不意に覗き見た敵の心の中に愛と理解を見たかのような気がしました。かれの顔に驚きの色が浮かんだと思うと、にっこりと微笑を返していました。
 かれはぎこちなく立ち上がると、ドワーフ流に深々と頭を下げていいました。
「けれど、今なお存在するロリアンの地はさらに美しく、地の下のありとあらゆる宝玉もガラドリエルの奥方には及びませぬ。」

JRRトールキン『指輪物語 旅の仲間 下2』

 ギムリでなくても奥方様に惚れるだろ~~!!こんなん!!
 このセリフ、地味にスマウグのいる故郷エレボールを諦めなかったトーリンのフォローもしてるから好きなんですよね。奥方様は中つ国のために戦った全ての者たちに敬意を払っているのだなあと好きになりますよね。

 だからこうしてモリアの大回廊を奥方様も通ったことあるのに、何も活かされてない力の指輪にめっっちゃ腹立つんすよ〜!!
 結局最初から最後まで、エルロンドとガラドリエルは行くところ逆だったろ!!という感想に終始しますわ力の指輪。
 しかも孤児になった僕に君だけが水をくれたと話すエルロンドに、双子のエルロスの一族が住んでいるヌーメノールの土産話は聞かせない女ガラドリエル!?
 この素晴らしい原作ガラドリエルに謝ってくれマジで。

I’m Good!! 

 いきなりサウロン様とか呼びかける白装束集団を見て、ああ…もうこれはサウロンはハルブランドで決定だな…と早くも消化試合な脚本が決定してしまいましたよね。トールキンオタクにとっては特に。
 だからほんと早く終わんねえかな……と思いながら見てました8話。
 正直、エルフの時間感覚を体感してしまったぜ☆

 結局イスタリとしてワシはいいひと覚醒したガンダルフじいちゃんなのであった。
 いやもうこれは仮をつけるまでもなくガンダルフじいちゃんですよね。片言卒業してから、ダメ押しのごとくモリアのときのセリフも喋らせているから、これでサルマン様だったりラダガストだったり青の魔法使いだったりしたらスタッフの正気を疑うわよ!!
 しかしこのドラマの改変構成では一番良かったと思いますね、出番のないガンダルフじいちゃんを無理やりねじこんだのは。私はこのガンダルフじいちゃんとエレンディルがいるから、なんとか投げ出さずに完走できたようなものです…。
 推しがいるから苦手なエスカルゴもぐもぐシーンにだって耐えられたでゲスよ!!最後までエスカルゴ持たせてるので、よっぽどお気に入りなんですねスタッフはフランス人か???イギリス人のトールキン教授的にはどう???むしろ元ネタ的にシュールストレミング好きのほうが納得するわとプンプンしてそうですわよ。ごめん、オーディンがシュールストレミング好きか知らないわ……。私はサーモンが好きです(寿司ネタの話かよ)

 しかしなんで白装束集団はサウロンと間違えるねん!馬鹿なの???と思った方もいらっしゃったかもしれませんが、サウロンもガンダルフと同じ種族ではあるので、まあ間違えても仕方ないところもあるかもな…とは擁護できますね。
 むしろ擁護できねえのは、こんなやっすい幼稚なミスリードで視聴者を驚かせようとしたクソ脚本なんですけど。
 私のライト層の家族なんかはこのクソみたいな脚本に呆れ果てて途中からスマホを弄りだし、ハルブランドくんがサウロンだと正体明かすアマゾン渾身のシーンを普通に見逃していて草生えましたもん。あと私はちむどんどん見てないですけど「このドラマ、ちむどんどんより最低かな」と言ったら「それは言い過ぎww」と擁護してくれていた家族ですが、最終回後に「ちむどんどんだよね?」って再度聞き直したら悩んでましたよ。その反応にめっちゃ爆笑してドラマより面白かったなあハハハ!

 というわけで、白装束集団は消えてしまいました。
 私の最高に理想だったアンナタール候補が……とめちゃくちゃ惜しみました。どうしてあの女優さんがアンナタールじゃなかったのか、本当に残念です。しかもこの感じだと二度と現れないですよね。美男美女の使い方がほんまおかしいで、このドラマは!!パイ投げのように捨てていくな!! 

 そしてノーリちゃんは心を入れ替えてガンダルフ夢女子を続けていくようですね。
 ポピーは置いてけぼりで、ポピー派のわたしは悲しみました。でもポピーこそがこの陰湿ハーフット族を素晴らしいホビット族に塗り替えていけるのだと信じられる!!頑張ってポピー村長!!
 それにしてもサドク村長が死んだのは悲しいことですね…。死ぬほど悪いことしてないキャラだし、結局ノーリパパも死なずに生きてて、よそびとも助けにいく良い人だったもんなあ。
 このドラマ、なんで善人ばかり酷い目に遭ってるのか。やっぱりサウロン製作だからだろうか。

 しかし、このドラマはホビットやドワーフの縮尺への気配りが全然なってないので、ガンダルフにノーリを連れて行かせるなんて苦行をよく選択したなと感心しました。もういっそエントの水を飲ませて急成長させれば楽だぞ!!そうしよ!!
 そういえば古森の近くにいるのかと思ったら、すみません私の勘違いで緑森でしたね~~スランドゥイルさん家の近くよ~~。リューンに行く前に寄り道しそうですね。一応最後の同盟の戦いに闇の森勢も参加してるので、彼らを出す必要はあると思うんですけど、まあ期待しないで待っておきましょう。
 みんな大好きレゴラスが生まれてるかどうかはわかりません。レゴラスは原作だと旅の仲間の中で一番存在感が薄いから設定もあまり書かれてなくて…。個人的にはギムリありきのキャラだと思っているので、ギムリ出せない力の指輪はレゴラスも出さなくてよろしいと思っていますよ。でもキャラの知名度だけは絶対に利用したい姑息なスタッフだから、なんとしてでも出すかもな。
 それよりアロンディルさんをいいキャラに育てることに集中してほしいですね。アロンディルさんはなかな見どころあるキャラだと思うし、黒人エルフをオリキャラで出したのは素直にこのドラマの数少ない褒めポイントだと私は思ってますから。なんで最終回にいないのか…優遇してんだかしてないんだかよくわからんわ…。

一方そのころヌーメノールは

 ミーリエルのパパがいる塔が爆破されたかのように見せかけるケレブリンボール工房への場面転換、ギャグのつもりなんか???
 俺たち視聴者をいないいないばあできゃっきゃと喜ぶ赤ん坊のような扱いをするな。
 でも帰ってきたら弔旗がたくさん登っているシーンを「敵に占領されたのかと思った」とか言ってる家族が隣にいたので一定の視聴者には効果がありそうですが、それが2年後まで続くと思うなよ……。
 というかアルファラゾーンさんがミーリエルが帰ってくるまでに大胆不敵なこのような行動しでかすと、本当にミーリエルが失明した意味がなくなりそうなんでふざけるなと思いましたが、まあ何とか…何とか……(もうツッコミ疲れてきたよママン)

 前回エレンディルが名前負けしてきたぞと思いましたが、ミーリエル様の気高さにより名前に恥じぬ人生を貫き通す決意を固めてましたね。
 良い主従関係!!マジでエレンディルとミーリエルだけがこのドラマの良心すぎる!!
 しかしハルブランドがサウロンだったせいで、エレンディルはサウロンも助けたことになっちゃってるんですよね…。なんなんだこの構成、運命の悪戯か皮肉に思ってほしいのか?そんなことよりハルブランドくんことサウロンがこの恩を忘れずにエレンディルの命を助けてくれた良いヤツだってことに気づいて感動してますよ!ガラドリエルは何か恩返ししたっけか?仇しか返してないんじゃないか?
 そして家族は「ハルブランドやエレンディルに助けてもらってるのに、どうしてエルロンドには嘘ついて泳ぎきったって言ってるんだ」とガラドリエルの見えっぱり虚言癖を指摘していたのであった。確かに、なんでこれでガラドリエルのほうがサウロンじゃないのか意味がわからんくなってきた。
 つまりエレンディルはどっちも助けてはならない人たちを助けてしまいましたね。ドンマイ。

 そして最終回も放置されているイシルドゥアくんにも合掌。
 信じらんねえぜ……これがサウロンの一つの指輪を切り落とすキャラの扱いなんだぜ……???
 ダークホースに感じてほしいのでしょうか。ダークホースと言えばこのドラマで一番演技うまいのはべレクだと思うんですよ。もうそれがまさにダークホースしてるんだよなあ(あかんもう自分でも何言ってるかよくわからんくなってきた)
 そんなベレクが、ブレゴがアラゴルンを起こしたシーンを演じられるようになるまで、2年お待ちくださいね!こうご期待!!

最後に

 ここまで私の感想を読みきってしまったあなたも、このクソドラマにさぞ頭と心を悩まされた同じ立場の方でしょう。本当にお疲れ様でした。

 ドラマとして純粋に出来が悪いだけなら私もここまで怒らなかったとは思うんです。
 しかしアマゾンは最初から力の指輪をゲームオブスローンズにしたいとか言ってて、トールキンと向き合っているのか怪しい感じはしてましたが、最後まで次シーズンのサウロンはブレイキングバッド風にしたいとか言い始めている姿に、本当に原作愛のない連中が作ったドラマなんだなって私はもう怒り心頭ですよ~~!!ほんとにトールキンとそのキャラの知名度だけ利用したいだけの浅ましいクソドラマすぎる~~!!吐き気を催す邪悪なサウロン製作ドラマとしては合格点よ~~!!
 しかし、そんなスタッフでもなけりゃ、PJやトールキン研究家の協力を断って追い出すわけがないので、見えていた結果だったかもしれません。そう私も覚悟していたが、まさかここまで原作の良さをことごとく破滅させるような構成に打って出るとは夢にも思ってなかったのだ。もうこんなんオリジナルドラマとして公開したほうがマシだったでしょ、クリエイター的にも視聴者的にもよ。特にドラマがメインに据えているガラドリエルがガラドリエルである必要を一切感じないから腹立つ。
 そして代わりにアドバイスしたのはSWのJJエイブラムスと聞いて、SWファン喜んでくれよ…俺たちトールキンオタクも晴れて仲間入りさ……カイロレン×レイとサウロン×ガラドリエルの合同結婚式をしようぜ💖
 アマゾンCEOの息子さんがトールキンの大ファンらしく、「父さん、お願いだからブチ壊さないでよ」と言っていたらしいですが、この世の誰よりも不幸なファンかもしれません。気に病まないでほしい、トールキンオタクは心から君に同情しているよ……。

 ディズニーを蛇蝎の如く嫌っていたトールキン教授だけど、その真意はアメリカナイズされたものが嫌だったのだと、今さらながら力の指輪を見ていて気づかされましたね。
 だからAmazonは一番ダメな選択肢だったのではないかと痛感しております。
 ハリウッドのPJだってアメリカやんとは言うが、彼はキャストやスタッフを結構イギリスやニュージーランド勢で固めてたので、あんまりアメリカアメリカしてなかったと思うんですよね。それにワインシュタインとかいうセクハラパワハラ最悪プロデューサーを交わし続けながら、同性愛者俳優や小人症キャストも使ったPJすごすぎない?誰よりもマイノリティに配慮できていたと思います。それに何と言っても、トールキン教授は元からエオウィンで強い女性も描けていたし!
 このクソドラマはポリコレ的な意味でも原作やPJに大敗してると思いますよ。
 黒人エルフ、アロンディルだけが誇れる点ですね。本当に彼は大事にしろや。

 そしてアマゾン以上に怒りを抱くのがトールキン財団の存在です。
 彼らは今まで作品を守るためだと言ってあーだこーだ文句をつけて、版権ふりかざして素晴らしいクリエイターたちに要らぬ制限と苦労かけてきたわけですが、今回でそれが完全に裏目に出ましたね。

 トールキン財団、こんなクソドラマで満足なのか?
 あんなに原作愛のこもったPJ映画を意地でも認定しないで、こんなトールキン教授に泥塗りまくったクソドラマを唯一の公認実写化にする気か?
 ああそうだ、あの素晴らしいトールキン伝記映画さえも認定しなかったな?
 はっきり言って最低な利権団体だよオマエら!

 これで我々はキチンと監修してるとか抜かしたら、とんでもない節穴じゃねえかよ。原作遵守なされてないどころか、おまえらが認めたくないPJ映画のシーンを上辺だけなぞった部分がどれだけあったと思うねん!?どうせ金だけもらって、いつものようにシルマリルの権利制限だけかけて放置しとったんでしょと思わないと説明がつかない。
 こんなクソみたいな条件叩きつけたら、どんなにいいスタッフを用意して良いものを作ろうと意気込んでも厳しいだろう。だからHBOは先に降りたし、ネトフリは現実的な妥協点を探った企画を持ってきた。
 しかしトールキン財団は、具体性もない耳触りの良い言葉で口説いたアマゾンに靡き、浅はかにOK出したってわけだ。
 マジで反省しろ。今まではPJが天才で愛のあるオタクなおかげで成功していただけなんだって痛感してくれよ。オマエらのその態度を改めない限り、永遠にメディア化良作は生まれてこないぞ。
 正直原作の続きを書かない氷と炎の歌JRRマーティン先生より最低じゃんねトールキン財団。マーティン先生はドラマの監修はわりと真面目にしてたどころか脚本まで自ら書いてたもんな。終盤は投げ出してたけど。

 しかしクリストファー氏がこんな恥ずかしいドラマを見ずに父親の元に旅立てたことを幸運に思います。
 そしてシルマリルの物語を守ってくれてありがとうございますの気持ちでいっぱいになりました。
 もちろんシルマリルの権利が使えない歪な権利許諾状況を作り出したのは、そんな故クリストファー氏の方針のせいでもあるのですが、力の指輪みたいな恐ろしい実写化作品が生まれるのを未然に阻止するためであったためと理解はしています。もともと父親のトールキン教授も己の想像を大切にしなさいという考えを持っている人だったため、イメージが固定されてしまう実写化自体に否定的な考えを持ってる人でした。物語を編み出した張本人たちである彼らとその考えを責めることはできません。だから私も「お硬い人たちなのね…」とトールキン財団に一定の理解を示してきました。
 しかしこの歪な権利状況をそのままにクリエイターたちに無茶振り強いるだけ強いて、力の指輪はついに生まれてしまった。そもそも純粋にクソ脚本が多かったですけど、力の指輪を見ていて中には権利関係で苦心したであろう脚本家の涙ぐましい努力の痕跡が伝わってくるところもありました。最適解は見えているのにそれは禁じられている、やぶれかぶれな脚本になっていくのはわかる気がしますよ。ゲームオブスローンズ終盤で唯一まともな脚本お出ししてたブライアン・コグマンすら逃亡していたことをさっき知って、だろうな!!と思った。
 だからこそトールキン財団がロクな監修もしないままに大金だけ手に入れてウハウハしてると思わざるを得ない作品にたまりませんよ。正直1000億円もかかっているドラマに見えないので、権利料にどれだけ吸われたんだと思ってます。
 しかもトールキン財団はさっきも言いましましたが今まで出来の良いPJ映画や伝記映画にすら嫌らしく非公認宣言してるから、よりによってこんなもんを公認でお出ししてきてマジで何なのオマエらと私は本当に腹が立ちました。二度とすばらしいPJ映画や伝記映画に文句をつけるなと思いますし、力の指輪がこんなことになった責任はまず自分たちにあると猛省していただきたい。まあサウロンはアマゾンで揺るぎないがね。

 まあ今となってはPJやアラン・リーが巻き込まれなくて良かったなあと思います。
 もし彼らが参加していたら、まあこんな力の指輪は生まれてないはずですけど、もう気持ちのやり場が何処にもなくなりますからね。
 ジョン・ハウとハワード・ショアはドンマイ!

 でもハワード・ショアの音楽はまた聞けて嬉しかったですよ。1話のプロローグシーンは好き。
 個人的にはアマプラの音楽コンポーザーの人も頑張っていたと褒めたいですね。
 一つの指輪の歌だけ最悪でしたけど、ほかは結構聞いてて良かったですよ。コーラスとか結構使っていたところを見ると、彼が一番トールキン世界観を理解していたまである。西へ向かうエルフたちの歌は映像も良かったので好きですね。
 あとガラドリエルやミーリエルのお洋服のデザインは結構好きだったので、ファッションデザイナースタッフも褒めたいですね。最終回のガラドリエルの服とかとても良くて好きでした。あと中つ国に出発して出航中のミーリエルの服も好き。映すのが一瞬すぎて残念なくらいだった。

 俳優陣は……あと4シーズンがんばってくださいねとしか言いようがない。
 そしてケレボルン殿にスーパースペシャルベリーオウサムなイケメン美形俳優を起用してほしい。

 まあ正直私はシーズン2を見るかどうかも怪しいですけどね!
 少なくとも全話配信してから見るようにしたいし、毎話の感想はもう書きたくありません!!
 いやほんとにこの一ヶ月くらいはストレスでヤバでした!!
 このブログを読みに来てくれた方がいて、拍手たくさん送ってもらえてメッセージも貰えていたから完走できたようなものですね。本当にありがとうございました。私は一人でモルドールをさまよってるわけじゃないんだって、元気とモチベを貰えました。本当はもっと皆さんと楽しいお話をして交流したかったです。残念です。

 というわけで私は口直しにPJの中つ国に帰ります。
 皆さんも帰りましょう。あの素晴らしいホビット庄へ……。
 原作の再現に全力を注いだPJ映画の評価は揺るぎなく、返って何者にもケチがつけられない作品へと更に昇華していったこと。
 それが最大の救いだなと思いました。

 Lord of the Rings is the number one trilly!

 
 

Posted by tiriw

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