ネットフリックス版悪魔城ドラキュラ

アニメ・漫画悪魔城ドラキュラ,NETFLIX

『月下の夜想曲』にある武器オルクリスト、実はトールキンの中つ国の剣と知っていましたか?
トーリン・オーケンシールドが持つエルフ剣なのです。
そしてトレバー・ベルモンドの英語版声優は、あのトーリンを演じたリチャード・アーミティッジ。

つまり月下のアルカードさん、こういうことになる。
コンマイ、超確信犯じゃん!!ありがとうございます!!!

月下にはガンダルフのグラムドリングもありましたので、おまけラクガキも描きました。
本当はバギンズ殿も一緒に描きたかったのですが、なんでスティングだけハブったし!
和名だと「つらぬき丸」なんですが…それでですかね……

まあそんなわけで、やっと!このアニメ版悪魔城ドラキュラを見れました。
トレバーがまさにリチャミ・ベルモンドの仕上がりで大満足。いわゆる中の人ファンです。
『悪魔城伝説』はアニメを見てからプレイしました。そちらの感想はまた後で別記事に書きたい。
そして、わりと辛口な感想もぶっちゃけているので、公式全肯定信者タイプは読まないほうが吉!
キャラごとの感想には腐女子的発言が乱舞しているので、そういうのが苦手な人はご注意ください。
なんのかんの言ってキャラ萌えはめちゃめちゃしたので、しばらくネトフリ版悪魔城で活動したくなりました。

全体的な感想

 リチャミ・ベルモンドの声が最高すぎて耳が幸せだった!!
 リチャード・アーミティッジ(以下リチャミ表記)ファンゆえに英語音声で見ましたが、彼の他も全体的に声がめちゃくちゃ良くて、海外の声優さんも頑張ってんだな!!と感心しました。まあメインキャストは俳優が本業の人たちばかりみたいですが、リチャミがいる時点でキャストにも金かけてんなあ!と驚きます。
 しかしサイファは日本語版より可愛い声で驚きましたね。これは愛されヒロインボイス!
 アルカードも置鮎ボイスに慣れた耳でも結構しっくり来ました。むしろこっちのほうが好きかも。

 おかげでトレバー・サイファ・アルカードの主役トリオの掛け合いが楽しすぎましたね!
 スラングまじりのトレバーにイヤミったらしいアルカード、そんな二人を諌めるサイファ。このトリオのバランスが神すぎました。永遠にこの主役トリオパートを見ていたかった。
 なので、アルカードさんが最後、独り取り残されて号泣する姿に思わずもらい泣きしてしまった。ラブラブカップルになったトレサイは、せめてバームクーヘン残していけよ!!と叫びたい。しかしトレサイは最初から最後まで可愛いカップルでした。やっとリチャミキャラにまともなヒロインが来てくれて嬉しいよ。アルカードさんはシーズン3で頑張れ。
 そして彼らはキリスト教に破門された者たちでもあるので、全体的にシニカルなセリフまわししていて、そこも私の好きなところでした。「ナザレのイエス」、「浮遊するヴァンパイア・ジーザス」、「ほらね、神に憎まれてる!」あたりが特に軽快で好きでした。スラングも相まって油が乗ってる英語版英字幕のほうが絶対にオススメなアニメ。

 そんな感じでキャラの掛け合いはとても良かったのですが、シナリオの構成には疑問を持っています。
 シーズン1まではトレバーの精神的成長描写を主軸に仲間紹介とテンポよく進めていたので飽きがこなかったのですが、シーズン2からヴァンパイアサイドの描写が入ってきて、彼らのしょうもない内輪揉めを眺める時間は私にとってはわりと苦痛で退屈でした。その尺を主役トリオに使ってほしかったわ。特にベルモンド家の地下宝物庫に主役トリオが閉じ込められている期間が長く、ドラキュラ城での決戦があまりにもスピーディに終わるので、尺配分がおかしいだろ!!とさすがに文句も言いたくなる。
 悪魔城伝説を基礎に月下要素もぶちこんでいることは新規の私でもわかりましたが、その弊害でガバガバになった設定にメタ的にツッコミ入れまくられているドラキュラさんを見ているのは辛いものがあった。知らんがな!コナミとIGAに聞け!!と言わんばかりの自暴自棄なドラキュラさんに同情を禁じ得ないよ……。
 あと多分アニメオリジナルキャラであるアイザックとヘクターの存在意義があまり感じられないのも辛かったですね。
 この二人は人間のドラキュラ幹部という設定ですが、彼らを重宝することで、人間虐殺モードに入ったドラキュラに説得力があまりないような。まあこれは製作者も意図した内とは思いますが、致命的なのは、半分人間でもある息子のアルカードの存在意義が薄くなることです。何のためにアルカードが実の父の刃を受けて、あの悲壮な決意をしたのか、わからなくなるじゃないですか。せめて息子への仕打ちを省みて迷ってほしかったわ。個人的に彼らに尺を割くくらいなら、ドラキュラとアルカードの親子関係の描写にもっと尺を費やしてほしかったと残念でなりません。リサが火刑に処されたとき、アルカードがどうしていたかも描写していないんですよ。尺はあったのに必要なところをスルーしているのは気になります。
 そしてドラキュラとの決着の仕方、それにも私は強く異議を唱えたい。結局アルカードがドラキュラに致命傷を与える展開なら、トレバーの存在意義とは!?と納得いきません。父殺しという最大の禁忌は回避させてやるために、ベルモンドのトレバーがいるという構図ではないのですか?それに仲間と力を合わせてドラキュラを倒す悪魔城伝説を見ているはずだったのに、最後だけ急にアルカードが1人奮闘する月下の夜想曲展開になってしまったのは、ものすごく冷めました。やっぱり最後まで3人で戦ってほしかったし、主人公のトレバーがカッコよく決めてほしかった。そんな…やっつけみたいな首ちょんぱが見たかったわけじゃない……。ドラキュラも派手に変身しろ。例の第二形態で息子をドン引きさせてほしかったぞ。
 まあシーズン2で綺麗に終わらせるつもりは端からないかのようなエピローグを見て色々察しましたが、ドラキュラさんは何度も蘇るんだろう?今度はちゃんとグラントも一緒に仲間に入れてやり直そうぜ!!と思うことにしました。シーズン3ではこれらの反省点が解消されることを祈ります。

 作画に関しては、何も文句などない!これがネトフリの金の力か!
 戦闘シーンがよく動いていて見応えがありました!トレバーVSサイクロプスのトドメの仕方が特にスタイリッシュでカッコよかったので印象深いです。鞭裁きの仕方にアイディアがいっぱい詰まっていて、ベルモンド一族の貫禄がよく表現されていた。アニメーターすごい。トレバーは他にも武器を多彩に使うキャラだったので、毎度戦闘シーンが新鮮で楽しめました。もちろん剣魔くんを大活躍させたりワンワンオ!したりもしたアルカードさんも、氷魔法の使い方が特に斬新だったサイファちゃんも見応えありました。
 悪魔城伝説の敵はサイクロプスくらいしかわからなかったのですが、月下序盤で出てきたボスのギャイボン&ベリガンも出てきたとき盛り上がりましたね。うちのアルカードさんはあんなに苦労していたというのに、アニメのアルカードさんときたらトレバーもサイファもいて独りじゃない……幸せものね!と思いました。
 まあそんな感じで戦闘に気合入れていたアニメですが、それゆえにグロ描写もすごかったですね。臓物まで神作画しなくていいから……(白目) なぜ外国人はグロ描写に命をかけるのか、コレガワカラナイ。
 おかげでヨーロッパ中世暗黒期の雰囲気は嫌でもわかりましたとも。キリスト教も腐敗しきっていて、序盤のプリーストの存在感ときたら最高でしたよ。正直シーズン2に駆けつけたヴァンパイア貴族たちよりキャラ濃かっただろう。むしろオマエが一番魅力的な悪役だったまである。ああいう敵キャラが小刻みに出てきては主役トリオが巻き込まれていく構成のほうが見たかったなあとつくづく思いました。

 そういえば悪魔城伝説と言えば、Beginningではないですか!?
 いつ流れるんだろうとワクワクしながら見ていたので、最後までBeginningこなくてガッカリしました。城での戦闘シーンで流れていたのは、何故かⅡのBloody Tearsで、なんでだよ!!と絶叫した。確かにこっちもカッコいい曲だったが、私はBeginningが聞きたかったんだよ!!いっそオープニングで流しとけばよかったのに……と思います。
 Beginningを初めて聞いた時、なんてカッコいい曲なんだ!昔のコナミすげえ!!と、未プレイながらファミコン音源の最高峰クオリティに感動しました。いつか生で聞きたいな~と思って云年、ようやく悪魔城ドラキュラコレクションを買ったはいいんですが、実際は操作に必死すぎて音楽あまりジックリ聞けてなかったですね(白目) よってジックリ聞けた結果、パスワード入力画面BGMが地味にツボです。不気味な笑い声入ってていいですよね~。
 ちなみにBeginningはこのファンアレンジも大のお気に入りなので、ぜひ聞いてみてください!

キャラごとの感想

トレバー

 何度も言うが、まさにリチャミ・ベルモンドとしか言いようがない!純粋な悪魔城ファンの方には申し訳ない。
 顔がいい!声もいい!これだからリチャ―ド・アーミティッジは最高だな!?
 作画も彼の顔に寄せてくれていてたまらんかったのですが、彼の代表作『ホビット』のトーリン・オーケンシールドと結構キャラも似通っているので、そこもすごく嬉しいところでした。
 おまえの故郷、いっつも竜に襲われてんな!(ノルマ達成で溌剌とした笑顔)

 一話のトレバーは「おかわりくれ」「Shit!」しか言わなくて、ええー!?主人公ー!?!??と不安になりましたが、二話目からちゃんと主役やり始めて安心しました。
 それでも飲んだくれからのスタートで、ヘロヘロのボコボコにされるトレバー。アゾグとスラ様とスマウグたんの気持ちがわかるマンなので、初っ端からとても性癖にきたね!なんかサド心を呼ぶんだよなあ、リチャミキャラって……やっぱ受けで当たり前だよなあ?(なんか言っているぜコイツ)
 サイファとの会話で「あなたからは出会い頭に顔面殴られる話しか聞かないんだけど」とツッコまれていた通り、本当に事あるごとについでのように叩かれ殴られているので、さすがにその良い顔をもっと大事にしろ!!と面白かったです。
 自分の使命に覚醒してからは、ちゃんと強キャラぶりを発揮するようになったので、その動きの変化がうまいなあと思いました。鞭はもちろんこと、剣にダガーに斧に棒術に体術……ベルモンド家すげえ!バルハルマラソンしてそう!!(ミンサガネタ)
 12歳に故郷から放り出されたロンリーウルフにしては、村人への隊列指揮も見事であった。これは山の下の王の風格。指示する声も特にトーリンすぎて嬉しかった中つ国ファン。やはりオルクリスト持たせたいよね。しかしそのわりにはベルモンド宝物庫の籠城戦のとき、ドアの封鎖の仕方がわからなかったトレバー、どういうことなの……。攻めの姿勢しか学ばないのか、ベルモンド家は。でもその度々ちょっと抜けているところを見せるのが本当に可愛かったです。つまり和名のラルフ要素もしっかり拾っているとわかり、原作への愛情を感じましたね。もうシュガーラッシュの原題がWreck-It Ralphなんだから、むしろ日本人のほうが過剰反応してるんじゃなーい?と思わなくもない。

 そしてトレバーはスラング混じりのフランクな口調なので、いつもお堅いキャラを演じているリチャミにしては珍しく、無駄に感動もしました。ファッキンホビットことマニキもおそらく感慨深く思うに違いない。でもやっぱりお堅さは残ってて、その面では置鮎さんのほうが砕けた口調が上手くてキャラにあってる気もしましたが、そもそもセリフの文面は英語のほうが砕けているので実に悩ましいですね。まあ私はリチャミファンなので結局リチャミ・ベルモンド推しになりますが。
 前半「I don’t care」という自暴自棄フレーズをよく使っていましたが、初めてそのフレーズを使わずに「I care about doing my family’s work」と答えたのがアルカードに対してというところが胸熱な流れでしたね。サイファたち語り部に会わなければ、そんなトレバーにアルカードも会えなかったわけで、あのトリオは誰一人欠けても成り立たなかった3人なのが超エモいですね。
 まだうらぶれていたトレバーが、セリフ回しは違うものの、ドラキュラと似たようなこと言っていた描写も良かったですね。なるほどベルモンド家とドラキュラは表裏一体なんだな、と新規の私でも悪魔城伝説の構図がよくわかりました。そんな熱い設定なのに、なぜトレバーがドラキュラに致命傷を与える展開ではなかったのかコレガワカラナイ。結局物語がただのよそんちの家庭事情に終始してしまったじゃないか。
 でもトレバーの精神的成長はどのキャラよりも丁寧に描かれていたと思いますね。ひとりを寂しいとも思わなかった不遇の少年が、最後サイファと心からの笑顔を見せたシーンはとても良かったです。
 トーリンのぶんまで幸せになれよ!

サイファ

 英語版のボイスが本当に可愛すぎるぞ!!ヘンタイニッポンの敗北を久々に知ったわ……
 ゲームでは長髪の女の子でしたが、ショートカットでも可愛い!と気に入りました。あの髪型、ジェレミー・ブレットが演じた舞台版ヴァンパイアのヒロインとちょっと似ているような気がしなくもない?
 服装もなんか何処かで見たことあんな…と思ってましたが、あれだ、幻想水滸伝のシエラ様だ。きっと吸血鬼繋がりに違いない。

 彼女は何と言ってもトレバーへの態度が全部可愛くて、トレサイにすごく萌えました。
 お気に入りはサイファが語り部たちと別れたときの会話ですね。「ここはおまえは一人じゃないって言うところじゃないの?」からのフラグクラッシャートレバーに呆れて「初対面の印象は間違ってなかったわね。この無法者」「評価はまだまだ下がるわよ」と辛辣すぎて面白すぎた。
 そんな感じでトレバーに幻滅してばかりだった彼女が、一緒にいるうちに彼の孤独や内に秘めた優しさを知って、彼の善性を引き出すように明るく振る舞って寄り添う姿はとても良かったです。最後ポロッと「ハンサムなサイドキックがほしかったのよね~」と言っていたあたり、一目惚れもあったのかなあと思いました。わかるよ、顔がリチャミだもんな。もちろん恩人なのも大きいと思います。
 アルカードとの会話も面白かったです。ある意味デリカシーのないアルカードに、目くじら立てずに諭す彼女はとても良いお姉さんでした。中身は怒れるティーンエイジャーがぶっ刺さりすぎていて思わず笑ってしまった。
 でもあの会話をしたことで、女の感がビビっときたサイファちゃんは先にトレバーを確保しに行ったのでは……と思ってしまう腐女子なのであった。トレバーは罪づくりだなあとアルトレサイの微妙な三角関係が好みすぎて辛い!

 あと語り部という設定も面白かったですね。まだ識字率の良くなかった中世ならではですし、シスターが魔法使いをしているよりかは言葉に熟知した語り部のほうが魔法を使っていてしっくり来ますから、良い改変だなと思いました。
 彼女は若いのもあってか、口伝の限界も感じていて、記録の重要性も理解している現代的価値観の持ち主なので一番見ていて安心感のあるキャラでした。バベルの塔のことを「神々が私達に嫉妬したのよ!」と言い放ったのは痛快すぎて特にお気に入りです。
 それにしても彼女の魔法は派手で、これ絶対ゲームでも強いやつじゃん?アルフレッドじいちゃんも言っている、最初のパートナーは絶対にサイファちゃんにしよ!と思って、おかげで何とか初回プレイをクリアできましたね。3連玉魔法ライトニングが強すぎて、なぜ使わなかったのだ…おかげで一番ボロボロじゃないか!と見直していて思いました。

アルカード

 ある意味、真の主役。
 月下の金髪イケメン姿で登場するも、半裸だったりVネックTシャツだったり、作画コストを何とか減らそうとアニメスタッフの苦労が窺える。お疲れ様です。
 そして置鮎を呼んでおいて何故かアルカードではなくトレバーを演じさせる日本版キャスティングが謎すぎる。しかも一人称も俺ではなく私だった。よって、これから見ようと考えているファンは英語音声日本語字幕がオススメです。あらゆる違和感から解放されるよ!

 リサママが死んで間もない時系列なので、年が見た目相応どころか、まさかの20歳未満ということに……思わずティーーーン!?とビビりました。そして確実に年上なトレバーをよう子供扱いしたなと笑いました。
 父親に「長い遺書を書いているに過ぎない」とバッサリ啖呵切ったところはカッコよかったですけど、ドラキュラ倒した後にひとり号泣するアルカードさんは可哀想で仕方ありませんでした。結局息子としては悲しくなりますよね。トレバーたちもすぐいなくなっちゃって、救いはないのかと言いたい。そして月下でリヒター殺したルートは相当精神壊れるのでは…と改めて不安になりましたね。
 しかしトレバーがアルカードに実家の地下宝物庫をプレゼントしたときのセリフは良かったですね。育った実家が一緒になったのだから、言外に「もう俺たち家族みたいなものだろう、だからおまえは独りじゃないよ」と不器用ながら精一杯アルカードを慰めているように私には聞こえましたね。財産分与するからにはもうそういうものだよ書類上だってな!

 しかしアルカードさん、本当にトレバー大好きマンでしたね!
 基本的にまずトレバーにつっかかりまくる人なので、気になるあの子の気を引きたくてついイジメてしまう小学生男子アルカードさん……と終始生暖かい目で見守ってしまった。初めてできたお友達なので、どういうやりとりをすればいいのか、サイファの言う通り常にトレバーの出方を窺っている印象を受けました。でも月下で「無愛想なのね」と言われていたアルカードさんはいなく、ジョークに笑ったりイヤミも言いまくったり泣き虫だったり、すごく自然体でしたね。これが本来の彼なのかと、私はアニメスタッフの解釈が結構気に入りました。
 しかしトレバーと一緒にいると自分まで堕落していくと言わんばかりに彼の短所をあげつらいながらサイファまで羨ましさから批判しにかかる姿に、そんなに好きと認めるのが怖いのかよ必死だな!!とおかしくて仕方なかった。そのくせ人を試すタイプなので、そりゃいくら見た目が美形でも地雷物件に感じるよな…とサイファちゃんに心から同意してしまった。マリアちゃんが未来(月下)で待っているから辛抱しろと思いつつ、やっぱトレバー大好きマンにしか見えなかった私はこれからアルトレを推していくよ!スラトリも好きだしな!!リチャミキャラ、金髪イケメンに軽率に迫られすぎぃ!!
 トレバーに対してお兄ちゃんぶろうとしてるけど実は逆なところが好きです、アルトレ。酒浸りのダメ兄貴だから素直に甘えられない的な葛藤が見て取れた。だからトレバーがまともな態度でいるとアルカードも素直にデレるという関係に、すごく萌えました。でも最後は中つ指を立てちゃうアルカードさん……本当は行かないでほしかったという精一杯の主張に見えましたが、トレバー兄貴は基本激鈍だからね仕方ないね。そんな感じでトレバーが実家に帰ってくるのを健気に待っているアルカードさんや、数百年後に月下で彼の子孫の変貌に何を感じていたかアルトレ的に想像すると、すごくエモいキャラだなあと改めて思いました。
 ちなみに私は人外キャラは攻め、リチャミキャラは受けという宗教上の理由があるので、そういう意味でもアルトレは揺るぎないです。でも多分アルカードさん受けのほうが主流だろうなと思いつつ、私はアルカード攻めで!よろしくお願いします!!

ドラキュラ

 声がドワーリン殿であると知っていないと気づかないくらいだった。演技の幅、広いんすねえ!
 リサを溺愛しすぎて世界滅びろ!!系に走った御方ですが、自暴自棄にしては描写も中途半端で、「なぜ奥様を我々と同類にしなかったのかしら?」とか「人間絶滅させたら俺たちの餌はどうなるんだよ?」とかメメタァ!!とツッコミのジャブを入れられまくっている姿こそ悲劇だった。
 あとモーニングスターくらってもわりと平気そうな描写どうなん?悪魔城シリーズにはまだ疎いのですが、あの先祖代々の鞭の武器はもっと凄いはずなのでは?しかし確かに悪魔城伝説をプレイしていてラスボス戦で一番活躍していたのは十字架ブーメランだったけども!
 何か最期が呆気なさすぎて打ち切りエンド見ているかのようだった。どうしてこうなった。変身しろよ。

 しかし、反キリスト教の象徴として、科学にも傾倒しているという設定をドラキュラにくっつけたのは面白いなと感じました。月下プレイしただけだとリサがなぜ魔女扱いされて火炙りにされたか明確にわからなかったので、アニメでようやくドラキュラ&リサの悲劇性が飲み込めて良かったです。しかし、BloodstainedRotNと月下しか触れていない私ですが、今のところIGAのシナリオライターとしての腕は壊滅的だなと感じざるを得ない。そのかわりキャラの関係性の配置は上手いと思います。だからファンが海外にもたくさんいるのでしょう。とは言え、悪魔城伝説の設定に月下要素をぶちこんだのはマズかったのではなかろうか……と確信しました。ドラキュラに同情的な描写や設定を一切入れなかった悪魔城伝説の製作者のほうが、アクションゲームを作るにあたり正しい姿勢をしていたと私は感じましたね。
 まあアニメだから敵側にもドラマを持たせたくて月下設定仕様したのはわかるんですけど、悪役好きとしてはどう見ても全然魅力的に書けてなくて落第点もいいとこですよ。妻を失って狂った悲劇の男なんだよ可哀想だよね?から何も描写が発展しないので。暖炉の前でただグダっているだけでは威厳もクソもないぞ。せめて息子に想いを馳せたりしろ。これで悪役としてのカリスマ性や悲劇性を感じろと言われても正直困る。何もかも中途半端すぎてカタルシスが皆無なのが本当にダメだと思います。
 子供部屋で突然我に返った姿は、いっそギャグ的に見えた。彼の中でアルカードさんはいったい何歳のままで止まっているんでしょうね。それまで息子への関心がなさすぎてなんだかなあ……と思いました。視聴者をドラキュラに同情させたいなら、もっと然るべき描写を入れてください。
 シーズン3で復活するとしたら、彼の描写を一番改善してほしいところですね。

アイザック

 敵キャラサイドの中では唯一興味が持てたキャラ。
 司教様ガチャに外れなければ、むしろ主人公サイドにすらいそうな人物で好きになりました。
 しかしセルフ鞭打ちにドン引く吸血鬼ってのも面白かったですね。子供にベルトで鞭打ちネタは中世もので必ず出てくる描写ですが、本当に昔のヨーロッパにだけは生まれたくねえな!と痛感します。

 忠誠心だけを頼りに生きているようなものなのに、最後まで主人に突き放される人生かぁ……哀れだなあと思ったら、意外とふっきれているかのようなラストで今後が楽しみになりました。奴隷から卒業した人間は強いからな!とオスマン帝国外伝のヒュッレム様も仰られている。
 しかし何も過酷な砂漠に放り出さなくてもいいじゃねえかよドラキュラ!とツッコミたかった。
 そういえばアイザックに「君はまだ私の友かね?」とチラチラと確認を取ってくるドラキュラに、そこは親子かよ……と生暖かい笑みを浮かべてしまいました。

 もしもシーズン3でグラントが出るなら、悪魔精錬士のどちらかに絡んで出てくるに違いないと予想していますが、私としてはアイザックのほうがいいなあと思いました。

カーミラ&ヘクター

 コイツらが長々と暗躍して引っ掻き回した意味ってあったの?ないね!
 シーズン3への布石なんでしょうけど、シーズン2では確実にいらない二人であった。おまえら無駄に尺取りすぎィ!シーズン3で挽回するとしても、もう手遅れじゃないですかね?と感じるほど土壇場のマヌケぶりがひどかった。カーミラよりルスヴン卿でも出そう!
 でもペットへの愛情しかないヘクターが最後カーミラに鎖繋がれてペット化したオチはまあまあ好き。

グラント

 シーズン3でお待ちしております!!

Posted by tiriw

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