Mehmed fetihler sultanı 8~15話感想
シーズン1最終回を迎えましたね!!
途中からリアタイで1話ごとの感想を書くのをやめてしまったのは、なぜか英字幕版の更新が消えてしまって詳細な感想を書けなくなってしまったのもあるんですが、サガエメとかいう電子ドラッグゲーに取り憑かれてしまったのが一番デカいです。申し訳ない。
ドラマ自体は最後まで勢いを保ったまま面白く終わったので大満足です!!
シーズン2が早くも楽しみで仕方ない!!トルコ国営放送局、末永く頼むで!!
そして若いイケメン俳優でマフムト・パシャも出してください!!!!!(自重できないトゥルスン)
というわけで最後にキャラごとに総決算の感想を書いていきましょうかね。
基本的にこのドラマのことは褒めているスタイルですが、批判的な感想もわりとあるっちゃあるので、全肯定感想しか見たくない人は読まないでください。あと個人的にコンオル萌えです。
メフメト2世
セルカン・チャヨールの演技は最後まで最高でしたね!!
いやほんとに何度も言いますが主役がこの人で本当に良かったドラマですよ。いぶし銀の入った年輩俳優ばかりの中で若いほうなのに、この座組はこの俺が引っ張っていくという確かな存在感と演技力がありました。もうそこだけでもリアルメフメト二世なんよ。全然食われてなくてすごかったわ。
私はこの人の怖い顔した演技が本当に史実のメフメト2世っぽくて一番好きでしたが、シナリオ上では兄弟殺しも自分で決断することができなかった思ったより有情ある優しいメフメト2世像だったので、若干そこのチグハグさは気になるといえば気になりました。特にクルチュ・アーを生かして再雇用する展開は史実だったらありえない。まあ史実のメフメト2世を徹底すると、主役としては恐ろしく共感できないキャラクターとなるので、仕方なかったかなと理解示します。
だからこそ随所で史実メフメトの苛烈さを忘れずに表現してくれたセルカンさんに尚更サンキューな!!という気持ちでいっぱいにはなりましたね。ビザンツの使者を脳内で切り伏せてる演出のシーンとかめっちゃお気に入りだ。メフメトの我慢強さと苛烈さの両方が出ていて見事だったわ。あとカルト宗教にハマっていたハスオダパシャを自ら絞殺しにかかったところもお気に入りかな。
2回目の即位から張り切って新人材を次々に投入してきたわけですが、お前の人事…フズルさん以外は最悪やんけ…という人の見る目のなさぶりに笑いましたね。各現場が尻拭いに苦労してるやないかい!!まあ私からすれば、史実メフメト2世も人を見る目があったかというと甚だ疑問という見解なので、これでこそメフメト2世かもしれないな…とは思います。後の大宰相ザガノスもマフムトも、親父ムラトの慧眼による抜擢をそのまま使ってるだけだもんな~~。特にマフムトさんがSSR人権人材すぎたせいで大征服時代に突入よ。
そんな見る目のない中で一番やばかったのが本屋のふりしたカルト集団でしたが、メフメトの初めての友達であるデルヴィーシュが一族を呼んで国家を食いものにしてきてハリルが火刑に処した史実があるんですが、あっそれがこいつらってことか~~!!と感心する脚本でしたね。正しいイスラム教のことは雰囲気でしかよくわかってないながらも、え…人の顔描いてる…こいつらの教え……やばくない???という一目瞭然のカルトぶりでわかりやすくて助かった。オスマン帝国とは因縁深いティムール絡みなのも良かったな。本屋の人は若いイケメンなのでちょっと惜しい命でした。あとその仲間にキョセムのハリル・パシャがいて、前は大宰相だったのにここまで落ちぶれなくても!と笑ってしまった。
大砲にかける情熱は中でもクローズアップされてるドラマでしたが、ウルバンとサルジャ・パシャの仲良しホワイト職場ぶりに感化されるのか、普通に良い社長ぶりが色々見られて良かったですね。差し入れに本を持ってきたり、失敗した落胆で勢いでヤザク言っちゃったけどゴメンとか謝れるし、大砲に名前つけたんですという報告にギュゼル!とかノリよく返すし。俺もここで働きてえな~~。
私は常に信じられない思いで「マフムトさんは何でこんな暴力的で気難しい男の側近で居続けられたんだろう」と思っているのですが、こういう上司メフメト2世だったら理解できなくもないんですよね。確か史実でも怪我したら泣いて心配してくれた男ではあるので…。なのでセルカン・メフメト二世が早くマフムト・パシャと出会える日を心から祈っている。
ハレムパートでのメフメト二世のキャラ描写は正直よくわからないというかテキトーだなと思いますが、まあ史実でも色恋沙汰はよくわかんねー男なのでまあいいかと私は流しています。ぶっちゃけ男とのラブレターが残ってる人物だから、ギュルバハルとギュルシャーのどっちが正妻論争したところで不毛というか…。
このドラマは、恋愛パートなんかに貴重な尺使いやがって!いらねーんだよ!!という歴史オタには大変相性の良いドラマでしたが、恋愛パートをおざなりにしすぎたらしすぎたでこうなるんだな…とちょっと考えを改めるところのある脚本でした。まあでもそこもメフメト2世なんでね!そこまで大して問題になってないところが笑えます!!ぶっちゃけメフメト2世はこのドラマのように謀略と戦争パートに極振りして大正解で、恋愛パートに力入れたきゃスレイマン大帝やりゃいいのよ。つまりオスマン帝国外伝を見りゃいいのよ。適所適材ですね。
しかしあえて言えば、義母マラとの絡みはもうちょいほしかったかなとはさすがに感じています。実母ヒュマの友人で幼いころから側で見守ってきたマラより、遠い親戚である叔母ハラ・スルターナを頼りにしてしまう心情がちょっと理解できないんですよね。結局ハラ・スルターナはオルハンと通じている裏切り者でしたし、父親の罪を子に被せて復讐するヤバい叔母さんだから、本当に見る目がないよお前…と思いました。結局マラ様を直々に迎えにいったし、ハラ・スルターナを馬車で出待ちしたのが面白すぎたので許してやるが。
衣装は、即位式から着出した赤いカフタンも豪華でしたが、途中から金糸柄が目立つ緑のカフタンを着出したので、これこれ!!メフメト2世といえばこれよ~~!!という感じで私は大変気に入り最高に眼福でした。
あとで描きたいな。
チャンダルル・ハリル・パシャ
カラ・ムスタファに刺されて絨毯の上で昏倒したままシーズン2まで放置!?
彼がチャンダルル・ハリル・パシャである以上、多くの視聴者は最後まで死なないとわかっているだけに、なんでこれをシーズン1最大のクリフハンガーにしてんの!?とめっちゃ笑いました。
まあさておきチャンダルル・ハリル・パシャはスンビュルの人なだけあって演技力が一番ステキな人でした。もう彼が喋るだけでも楽しいもんな。途中から英字幕版が更新されなくなって、彼の言い回しを100%味わうことができなくなってマジで泣いている。おとぎ話好きなんだけどな!ハイダ~!
いつもニマニマしながら食事を勧めて雁字搦めにしていく怖いオジさんキャラ造形が本当に好きです。オスマン帝国外伝では宦官だからよくつまみ食いしてんだなと思っていたのに、大宰相になっても何かと食ってるキャラやんけ!!そんな中でシャーベッテンにあとでリンゴの意趣返しされてんのも好きだった。それでも最終回までなおリンゴを切って誰かに勧めているので、シーズン2でもその癖は健在であってほしい。クズル・エルマの意味でも。
主君ムラト二世を失ってからはどうなるかと思いましたが、私利私欲というよりは国益を追求していくキャラクターに上手く方向転換してて、時にはビザンツとは組み、時にはあれほど敵対していたメフメトの要望を素直に叶えつつも謀略もするという、行動の予測があまりつかないトリッキーなキャラになってて面白い。かつての謀略で追放したフズルに手を差し伸べるところや、ビザンツに売ったマラの抗議に対する反撃口封じあたりなんかは、こいつは今まで生き残ってきただけある大宰相ぶりやで!!と脚本に感心した。
一方で、うまいこと自分の謀略悪事に加担した人物は口封じにさっさと始末している中で、カラ・ムスタファにだけは手ぬるいやんけ…と思っていたらこの最終回だったのでシーズン2が楽しみです。早くノタラスと化かし合い合戦してほしいのだが、途中からノタラス消えたのが不可解なドラマやで…。
メフメトはハリルをララ・パシャと呼んでることも多く、早くそのララ時代の回想エピソードもやってくれやと思ってましたが、ついにシーズン1では全然わからんまま終わってしまったのだけが不満です。
まさかの大宰相再任命に「陛下はまだ私にララをやってほしいようだ」というシーンは面白すぎましたけどね。あそこはシャーベッテンとザガノスの反応もよかった。
そしてイサクとはいつまでも仲良しこよしであってほしい。
というかイサクがいないとハリルの例え話が本当に何もわからなくなってしまう。
シーズン2までにトルコ語の勉強をがんばらねば…と思いました。
クルチュ・アー
あれだけやりたい放題やってからの丁寧な改悛!!まさかの再雇用!!
驚きつつも代打のカラ・ムスタファへの好感度はだだ下がりだったので、普通に嬉しいです!!
でもメフメトはさすがにニッコリはしてなかったですね!!綺麗なクルチュ・アーはニッコリしていたのになあ!!まあ気持ちはわかるけど!!
リアタイ時、いやこれはさすがにクルチュ・アー死んだなと思ってからのイェニチェリから追放で終わり、正直拍子抜けというかガッカリすらしてたんですが、この丁寧な改悛の過程を見せられたら許せちゃうな~~。
同時に展開されていたカルト宗教パートからクルチュ・アーのパートに戻ってくると、アクシェムセッデンの正しいイスラム教を聞けて安心するまであって上手い構成だな~~と感心しましたね。正直そこまでのアクシェムセッデンパートは退屈まであったけど、クルチュ・アーが来てからはお互いに映えていた。
前半だと完全にハリルと二人三脚で悪役まっしぐらキャラでしたが、後半から綺麗になったクルチュ・アーがシーズン2でメフメトやハリル・イサクに対してどんな態度をするのか楽しみでならない。ズルフィカールにちなんで二刀流なのもカッコいいオッサンなので、コンスタンティノープルでの戦闘シーンも期待してますよ!!
しかしメフメトにイェニチェリの剣のアーチ道を潜らせるシーンは、トゥルスンも書き残している史実再現で超カッコよかったのですが、あれもっと長回しで見たかったな~~。
あれ度胸試し的な意味合いに変わってしまっていましたが、史実では普通に初遠征おめでとうセレモニーだったのでは…???とは思います。
ギュルシャー
初登場時からなんて可哀想な目に遭い続ける娘だ……と見守ってきた彼女でしたが、結局メフメトの愛をなんやかんやで勝ち取れていて、ムスタファくんを身籠れていて良かったですね!!
この調子だと出産する時期がコンスタンティノープルの陥落と被る???と思うと、なるほどメフメト2世の最愛の息子になるわけだ…という良い時系列操作改変だと思う。せっかくならその出産にはマフムト・パシャも居合わせてほしいんだよなあ。マフムト・パシャの処刑は、このムスタファ皇子の死が引き金となっているので…。
最終回でのメフメトとギュルシャーの会話、もっと詳しく聞きたかったな。つまり親父の名前はどうしてもつけたくない、そういうことですか???でも赤の他人の黒人の子供にムラトの名前をあげてるメフメトは好きだったが。
正直メフメトとギュルシャーは結構な尺をもらっていた二人だったと思うのですが、初夜すっぽかし&暗殺未遂という最悪のスタートから始まってる分、通常の恋愛劇より再び強く心を通わせ合う説得性がほしかったし、私的にはそれが不十分に感じてカプ萌えには至りませんでしたね。おそらくアフメト皇子の死が二人のターニングポイントだったというか、メフメトの心にギュルシャーの存在が刺さった瞬間だったとは推測するのですが。
私はメフメト×ギュルバハルのほうがまだ一目惚れロマンチックさがあるぶん好きだったかなあ。途中から脚本がギュルバハルの存在を持て余し始めたせいで、彼女は割食ってて可哀想でした。あの薔薇の苗フラグは結局どないしたんや。
しかし個人的には、泣いてばかりいたギュルシャーがアフメト皇子の死をきっかけに剣を取って戦う女になった方向転換はよかったんじゃないかと思います。一応それが欧米ポリコレによくある形だけアピールじゃなくて、シナリオにも繋がっていたのも評価高いし。ミフリバンをやっちまうシーン、ほんとにビックリしたが凄かったわ。息子のムスタファも戦上手だからメフメトに特に気に入られた節もあるから、ママがこういう武芸強いタイプならそうなるのもわかる気がするんだわ。そういう点でもよかったですね。まあそれが活かされる日が来るのかは定かではないが…!!
ギュルバハルと仲悪いせいで四面楚歌状態で、あっちこっち表面上だけは優しくしてくれるヤバい陣営にフラフラする彼女の姿を見ているのは大変に辛かったですが、なんやかんやでギュルバハルとも表面上は普通の付き合いができるようになり、何より守るべき息子も得られそうなので、これからは安心ね!!
そう、このドラマ、恋愛パートがあまりにも全てなんやかんやすぎるのはさすがにちょっとどうかと思ってんだ!!
シーズン2はもうちょい頑張ってほしいが、シーズン2こそ恋愛パート自体が完全に邪魔になるんだわ…!!まあ戦争戦争戦争続きだと見ているほうも疲弊するので、その息抜きであるハレムパートが完全になくなると思ってはいないのですが!!
カラ・ムスタファとミフリバンの誰も得しない恋愛パートもいるコレ???って感じの結末だったので、せめてシーズン2はマフムト・パシャ×サガノスの娘さんで俺たち視聴者を萌えさせてくれることを祈っている!!
ギュルシャーの衣装は後半黒いドレスになっていましたが、やっぱり前半の珊瑚石モチーフのドレスがめっちゃ可愛くて似合っていて好きです。そんなギュルシャーちゃんもいつか描きたいです。
アフメト皇子
基本的にこのドラマのことは評価してるけど、アフメト皇子の死関連は何も擁護したくねえ!!
未だに彼の死に方には納得いかないよ!!これなら0歳時に風呂場で溺死させられた史実のほうがマシじゃね!?本当に可哀想だった……
ポッと出のエヴラノール・アリ・ベイに昔話を聞かせられながら「私達は歴史には残らないだろう」なんてメタセリフで無理強いさせられ「でも僕はまだ若いし、お母様が悲しむよ」なんて抗議も虚しく無理やり逝かされるという、これ以上なく最悪の作劇!!理解に苦しみます!!
しかもエヴラノール・アリ・ベイは一応史実人物で殺せないからか「私の恥として生き続けよ」となんやかんや皇族殺害もメフメトに許されて、その後も結構活躍してるんですげえ釈然としねえ!!なんなのマジで!?!?!?
アフメト皇子の存在を邪魔に思う人物ならたくさんいたし、よりによって動機のどの字もねえエヴラノール・アリ・ベイなんてポッと出の人物出してくるくらいなら、それこそアラエッティンの叔父でルメリ・ベイレルベイであるカラジャ・パシャにやらせりゃよかったと私は思うんすよね。
アラエッティンの死は不可解な部分が多いし謀殺の可能性は非常に高く、それが長男アフメト皇子を擁するハリメ陣営の仕業だったから復讐し返した。それならメフメトの蚊帳の外で行われている謀略の結末になるので、主役の印象もあまり落とすこともない。何よりルメリ・ベイレルベイであるカラジャ・パシャはコンスタンティノープルの陥落でも活躍する人物である以上、ここで人なりも印象づけることもできて一石二鳥だった。なぜその作劇にできなかったのかと、歴オタ的には大変遺憾に思っています。未だに姿を現さないけど、大宰相に次に偉いポジションやぞルメリ・ベイレルベイ…ただのアクンジュであるハムザが就けるわけないやん…。
まあとにかく正直エヴラノール・アリ・ベイを出されても、このオスマン帝国オタをもってしても「誰ー!?(ウマ娘3期キタサン)」って感じの反応しかできないし、なんでこいつ持ち出してきたのかよくわかりませんね…。コンスタンティノスへの使者としてマント広げるところはカッコよかったけど、普通にそれも史実通りにマフムト・パシャにやってほしかったんだよな~~。
しかし本当にメフメトの兄弟殺しがこんなしょーもない感じにさせられてガッカリですね。
普通にその罪を背負って生きていってほしかったし、それがオスマン帝国の絶対的な個性となるので、その礎となる始まりがこんなんでいいのか!?よくねえよ!!
いくら偉大な歴史上人物であろうと悪事よりの所業を漂白したり改竄する作劇は私にとっては逃げに感じますし、歴史作品としての質も落ちると思います。やっぱりそこから逃げなかったスレイマン大帝の「オスマン帝国外伝」の作劇のほうが私は好きだなと改めて思いました。あのドラマは本当に稀有。あそこまでみんな自分の悪事から逃げてない歴史ものは初めて見たまであるもんな。このメフメト2世もそうであってほしかったよ。「オスマン帝国外伝」のみんながあそこまで悪事にひた走ったそもそもの原因なんだからね…。おかげでヒュッレムとキョセムのほうが君主として肝座ってんじゃねえかよ。いいのかよオスマン男児よ。
しかしメフメトにオスマン帝国としての覚悟を決めるために夢枕に立つアフメト皇子に、そこはww親父のムラトじゃないんかいwwと何かめちゃ爆笑したんで、そこだけは印象に残りましたね。
アフメトを失ってしまった母ハリメさんの行方は気になりました。いつイサクと再婚するのだろうかと。
そしたら最終回、まさかのハラ・スルターナと一緒に怒涛の用済み処分エンドでしたね…。実行犯の薬師があまりにもホラーすぎる。あそこだけなんかジャンルが変わっていたぞ!!
まあアフメトがいなくなった時点でキャラ的にはもう動かしようがないので退場させるのは致し方ないんですけど、最終回まで気が触れていた振りして生かし続けて温存する必要ってあったのかな?最終回はみんな死にすぎて、ハリメさんの死も軽くなってしまっていたように感じる。アフメトを失った直後に死んでいたほうが余韻を味わえそうで良かったのでは…。
まあ親子揃って扱いが雑だったな…と思いました。
ザガノス・パシャ
前半はあまりにも囚われのヒロインでザガ虐三昧で「わ、わたしの思ってたザガノスとちゃう…!!」と目眩に襲われる扱いでしたが、後半のザガノスは「わたしの思ってたザガノスだ~~!!」と笑顔になれて本当に良かったです。このつよつよザガノスをずっと見たかったんだよ!!
年輩俳優さんだと殺陣やれるんか???というのが一番の不安でしたが、後半のザガノスはマジでそこを頑張ってくれていたので、トルコのいぶし銀俳優みんな頑張ってる~~!!と感心しましたね。
それだけに、若いくせに殺陣シーンが一度もねえカラ・ムスタファとかマジで何なん?と気になりました。
史実のザガノスからは予想もつかぬ子供好き要素でしたが、孤児院に引っ込んでいたフズルの再雇用説得に使われたり、ハサンくんとの絡みもよかったので、こんなザガノスもありかもしれないね…!!と思いました。そのわりにメフメトの息子であるバヤジットくんとの絡みが一切なかったのは気になるが…。
ハリル・パシャとのライバル要素がガチで消えてるのだけは最後まで引っかかりそうなので、シーズン2はもう少し謀略パートに参加してハリルとの絡みが増えてほしいですね。シャーベッテンのほうがまだハリルとバチバチしてるとか予想外すぎるんよ。「オスマン帝国外伝」とは違うとは理解していても、敵対する陣営同士の多少の嫌味の応酬セリフを見たい。性格悪いキャラを書くの苦手な監督と脚本家なのは薄々感じているものの。むしろ「オスマン帝国外伝」の舌戦レベルが異常だったんだよなあ…でもそこが好き💖
まあそれはそれとして大宰相のコートを前にしてキャッキャウフフしてる爺さんたちのシーンが一番ハイライトだったのは間違いねえ。結果はハリルの一人勝ちに終わってしまいましたが。あそこメフメトがなあなあに慰めて流していたが、素直にムラトの遺言で仕方なかったんだよねくらいの方便はついてもよかった気がするんだよな。史実はそうなんだしね。だからムラトの遺言を捏造してマラ様を黙らせてるハリルの狡猾さがすげえ映えていたな。
オルハン
な、なぜ死んだ……!!?!?!?!?
コンスタンティノスにとって陥落まで付き合ってくれる数少ない史実人物なのに!?
こんなに私にコンオルを好きにさせておいて最後まで責任とれやああああ!!!!!!
史実ガードあるからなと高をくくっていただけに、まさかのシーズン1で退場にガチ泣きですわよ…!!
毎度毎度見せつけてくれていた逃げ足の速さはどうしたんだ!!おまえそんなところでやられるタマじゃないだろ!?嘘だと言ってくれ!!コンスタンティノスだっておまえの訃報を聞いたら泣く…泣くかなぁ……???
とにかく個人的にビザンツ陣営の中では一番好きなキャラだったし、なんていうか陰鬱なビザンツパートの盛り上げ役してたというかムードメイカー的存在でしたよね。セルフ鞭打ちしてるコンスタンティノスのところに絶妙なタイミングでひょっこり顔を出しにくるところとか、常に意味もなくドヤ顔してる小物ぶりが癖になってて本当に大好きなキャラでしたよ。シーズン2にそんなオルハンがいないとか、ビザンツパートが完全にお通夜モードやん…大丈夫かよ…???
正直最初の頃はコンオルはネタで言っていたんですが、ママを殺しちゃったコンスタンティノスに「おまえ…そんなんじゃいつか本当にひとりぼっちになっちまうぞ…???」的な友人として真摯な忠告しだした辺りからもう、コンスタンティノス11世のカプはコンオルしか認めねえ!!俺の最高の推しカプだよ!!!!!くらい過激派になってきて、最近なんかじゃ陥落の最中にズッ友コンオルが肩を寄せ合う姿まで想像するようになってはわわ…と勝手に萌えていたというのに。デスノートのリアタイ読者で月がLを殺しても動揺しなかったサイコパス私なのに、こんな結末ってないよーーーー!!!!!!!!って慟哭しているんだぜ。本当にコンオルは惜しいカプを亡くした……。でも最後までコンスタンティノスを見限らなかったオルハン皇子がエターナルになったことに代わりはないので、コンオル永久不滅…。
このドラマってなんだかんだ史実改変がうまいほうでしたが、最終回のオルハン含む怒涛の人員整理セールぶりにはたまげましたね。シーズン2の撮影予定がある情報を得ているので安心しているものの、この最終回は普通に打ち切りドラマの最終回っぽくて戦慄するわ。
それでもオルハンだけは史実通りに生かしておいたほうがよかったと思うけどな…!!カトリックとギリシャ正教徒がいがみ合う会議中に空気読めないターバンが話のコシ折ってる姿を想像してみい、どう考えても面白いやん?コンスタンティノスくんだって正直助かると思うんだよね?
まあビザンツ側はシーズン2はジュスティニアー二というスーパーカンフル剤が投入されるので、そのキャスト次第になると思いますが、それでも私はオルハンがここにいたらなあ…って絶対に思うだろうな。
オルハンの俳優さんは本当に素晴らしかったです。コンスタンティノープルの陥落もので、ここまでオルハン皇子に存在感があったドラマはおそらくこのドラマ以外に出てこないであろうと思います。私をここまでオルハン皇子好きにさせてくれて本当にありがとうの気持ちでいっぱいですわ。また他のトルコドラマでも会いたいです。
コンスタンティノス
前半のコンスタンティノスは完全にキャラが迷走していましたが、後半はキレ芸に特化してきてその勢いでママを自分の手でやっちまうほど過激派なボスになっていて、このコンスタンティノス像は新しすぎんだろ…!!と慄きましたね。結局敵役として描くとなるとこういう着地点になっちゃうんですかね。途中メフメトと重ねる描写も多かったので、コンスタンティノスにはコンスタンティノスの正義があるという中立な視点の脚本なのかと期待したこともありましたが…。まあこれはトルコのドラマだから仕方ないですね。メフメトもヴラド三世に殺されてる映画とかあったし、どっちもどっちなんや!!つまり塩野七生の「コンスタンティノープルの陥落」最高YEAH!!
しかしどんなに頭にきても人材は基本キープするメフメト2世に対して、頭にきたらどんどん人材を使い捨てていくコンスタンティノスにされたので、メフメト以上に孤独な君主になるとか誰が予想したであろう。その忠告をしてくれたオルハンすらも消えてしまった。彼には途中から意味もなく出番なくなったノタラスと、いよいよヤバくなってからやってくるジュスティニアーニしか絡む相手がいない。ジュスティニアー二は直々の指名だから仲良くなれるといいね…。
まあ誰からも見限られて孤独な状況なほうが亡国の君主としては相応しく、話としては自然なのかもしれません。歴史から見ればやりすぎだとは個人的に感じていますが。
コンスタンティノス×マラの縁談ネタはあったらいいなあと期待していたので、一応そういう展開を見れたのは嬉しかったです。マラ様が完全にすげない態度でもわりとガチめにプロポーズしようとしてたコンスタンティノスくん好き。しかしマラ様のパパからもお断りします電報送られてるのは草すぎましたわ。このジョージ・ブランコヴィッチ、良い親っぽそう!!
メフメトとは君主としての正式な再会をそこで見られましたが、覚えているぜホメロスオタクくんじゃーん!!の挨拶はウケました。個人的には陥落後に死体として再会したときに、ホメロスの一節をつぶやくメフコンのほうがほろ苦く胸熱になれたのではと思うのですが…。
ママの件は、ヨハネス殺しを認めた瞬間だったので刺すタイミングとしては完璧でしたが、それでも実行犯はノタラスなわけでそのノタラスを放置したままってのは色々な意味で不自然で納得いかないなあ。ママ殺しの場に居合わせてないのも何でやねん!!俳優さんが途中で何かあっていなくなったとしか思えない不自然な消え方だが、ノタラスは陥落後も生き残る重要ビザンツキャラなので困るぜ…。
しかしもうここまできたらママは陥落も付き合ってほしかった気もする。結局やりたい放題やって甘い汁をすすったまま一番つらいタイミングには居合わせなかったとか、普通に勝ち逃げの部類なんだよなあ。
前半では弟のデメトリオスくんが過激派すぎる独裁君主でしたが、今となってはコンスタンティノスのほうがヤバい何かになっているので、モラにいるデメトリオスくんの反応も気になる。コンマラの回でモラ領出てきたからちょっと出るかと期待していたのに。最終回もフランギスがコンスタンティノスを見限ってデメトリオスの名を出してましたが、名前だけチラチラ出てもう一生出てこないやつかな。デメトリオスの娘も史実ではハレム入りをお断りされてるし、結構気に入っていた私はなんかちょっと残念です。