ロードオブザリング力の指輪Ep1,2

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ついにAmazon Prime版ロードオブザリングのドラマが始まりました!
私はピーター・ジャクソン監督のロードオブザリングが大好きなので、もちろん色々な不安はありました。
むしろ期待できるところといえば、ジョン・ハウ(コンセプトデザイナー)が引き続き参加している。それだけしかありませんでした。

そうして色々ハードル下げに下げまくって覚悟を決めたせいなのか、

ふぅん、なかなか意外と見れるね……
てかシルマリルワードが思ったより出てくるね!!???

トールキンオタ的には、さらに金を積んだであろうAmazonに感謝しました。
思いがけず期待できるドラマだと感じられる出来になってて嬉しい。
それゆえライト層のことが若干心配になりましたが、これを機会に『シルマリルの物語』を読んでくれる人が増えるといいなあと期待しております。

というわけで、この感想記事は『シルマリルの物語』まで読み込んでいるファン向けです。
これから先の原作ネタバレを絶対に知りたくない方はブラウザを閉じましょう。
さよなら。ナマーリエ。

隕石人間というオタク向けの嬉しいサプライズ

 今回のドラマにホビットパートがあると知ったときから、えっ第二紀にほとんど出番ないのに?と疑問に思ったものです。
 しかし実際見てみたら、オリキャラホビット少女二人組があまりにもサムフロなキャスティングじゃないですか…最高だな…!!と思いました。
 つまりイライジャはやはり美少女顔だった!!異論は認めない!!
 ノーリは愛称で、本当の名前はエラノールというのもいいですね。サムの娘の名前ですからね。
 
 そんなホビットの少女二人に落ちてきた謎の隕石人間。
 最初の印象は、サウロン?でした。
 だから、そんな…ホビットに因果の業すぎる味つけ過去を……?とめちゃくちゃハラハラしながらホビットパートを見続けていました。でもなあ、サウロンはアンナタールで出てくるはずだしなあ……なんて思いながら、蛍のシーンにさしかかったあたりでやっと気づいたオタクでした。

あっ!これサウロンじゃねえ!!
ガンダルフじいちゃんじゃん!?

 ホッとしたのと同時に一気に盛り上がりましたね!!ええ~~!?ドラマの最後の最後に出てきたらいいほうと期待してなかったけど出しちゃうんだ!?てかここまで本能がホビットラブなのかよガンダルフじいちゃん!!と思わず爆笑してしまった。
 あとで本は読んでないライト層の家族と一緒に見たら、2話の冒頭くらいでもう「ガンダルフ?」って一瞬で気づいていて地味にショックを受けるオタクであった。

 しかし弁解させてもらうが、オタクほど隕石人間=ガンダルフの可能性はまず除外しがちだ。
 なぜなら、原作設定ではガンダルフは第二紀の最後の最後にやってくるのだ。つまりこのドラマで言えば最終回にすべての片がついてから、あの西方の海から普通に船に乗ってやってきてリンドンの領主キーアダンに指輪の一つを譲り受けた。そこからが彼の主な物語の始まりだ。
 間違っても隕石でダイナミック派遣されてくるわけではない。みんな大好きイーグルタクシーも出さないなんてマンウェ様さいてー!!という熱い風評被害よ。

 だから海外オタが集まっているRedditのLord of the Ringsコミュニティでは、この隕石人間の正体について白熱した議論が交わされていた。
 原作遵守勢は頑なにガンダルフではない設定を読み直せ!!と言い張るし、イスタリはイスタリでもあんまり設定のない青の魔法使いの誰かだろう、いやイスタリで一番先に中つ国に来たのはサルマンだ!!とか、冗談でラダガストの名をあげる人も。イスタリ派だけでも多種多様に分かれている。もちろん第一印象の私のようにサウロンじゃないの?派も多いし、オタクマウント代表トム・ボンバディル、今までのメディア化で散々存在抹消されているグロールフィンデルを推す人までいた。髭の生えたグロールフィンデルでもいいのかよ!?と思わず爆笑した。
 原作設定を全部キッチリ守って映像化して面白くなるかというとそうでもないし、第二紀は特にそれが難しい時代であり舞台設定だ。時空圧縮もやむなし。だから私は多少のアレンジはしてもいいと許容範囲を広げているし、実際この隕石人間は何もかも先を知っている古参オタクに対してなかなか良いサプライズになっていてとても好きです。やっぱりオタクはあーだこーだ考察して作品に対してお喋りするのが何より楽しいのだ。
 それにやっぱりどうしてもガンダルフじいちゃんを出したいAmazonの気持ち、超わかるってばよ!
 だから私はガンダルフ派ですね。推しキャラなので!
 見直してみれば、炎がノーリを傷つけなかったり、彼を運んでるときにワザとらしくイーグルという単語を出してきたり、灰色のボロ布着せられてルーンを一生懸命書いてたり、喋っているエルフ語など、めちゃくちゃガンダルフ要素散りばめられてるんですよね…あからさまに……。
 いつ使命を思い出すのか、楽しみですね!!

 それにしてもあんなに美味しそうにホビット庄で飲み食いしてたガンダルフじいちゃんが、一番最初はカタツムリをご馳走してもらっていたとはな…。

 せめて焼いてくれ (でも私はエスカルゴ嫌いだからドキツかったマン)

ガラドリエル、そして熱いシルマリルファンサービス

 『シルマリルの物語』好きとしては、重要なプロローグが序盤シーンにちょこちょこあって最高でしたね!!
 二つの木が出てくるところとか、フェアノールの子らの宣誓シーンっぽいところとか、めっちゃ涙ぐんでしまった。
 さすがに同族殺しには触れていなかったが…。良かったなフェアノール伯父さん…悪行は全て隠蔽されて孫のケレブリンボールがアゲアゲまでしてくれてよ……!!
 直球にモルゴスの名に触れたり、他にも思ったよりシルマリルワードがたくさん出てきて、Amazonめっちゃ頑張ったんだね…!!と本当に褒めてあげたいです。
 フィンロド兄貴とベレンのエピソードだけは丸々カットされてるので、なんで死んだのかよくわからない感じになってましたが、とりあえず全裸だからオッケー!!まあここは息子さんのクリストファー・トールキンの遺志をより尊重して絶対に版権売れないところだったんだろうなと思います。ベレンはトールキン教授そのものなので…。それでもガラドリエルとハルブランドが仲良くなったらワンチャン話すかもしれねえなと諦めず期待してようと思いますが。
 しかしリンドンとエレギオンを見ていると、やっぱりゴンドリンとかいつか見たくなりますよね。
 シルマリルの物語、私が死ぬまでに映像化してくれ。

 しかしですよ、だからこそオタク的にこのスタッフ全然理解できねえ…ってところがあるんですよね。
 エルフが短髪だ黒人だイケメンじゃないわなんてことより
 ガラドリエル様が一々いじめられっこな描写は何やねん!?と。
 もうほんと序盤からイライラしてしまいましたね。周りからの扱われ方が原作ファンからしたら信じらんね〜〜感じなんすよ!!
 彼女は登場しているエルフたちの誰よりも生きている最年長エルフであり、身分も王女様クラスの人。
 そんな高貴な御方に、よくて貴族か庶民みたいな若造エルフたちが生意気に盾突きまくり。
 はぁ〜〜?おまえらフェアノールの子らか何かなのか?ケレゴルムとクルフィンしか許されないムーブふざけんなや!!としか思えない。本当に。
 ギルガラドだけは上級王なのでガラドリエルより唯一位が高いから許せるけど、エルロンド様の気安さは本当に何やねん!?将来の義母やぞ!?と集中できませんでした。というか全てがオマエ本当にエルロンドか?って感じの軽すぎるキャラ造形なので、もはやオリキャラとして脳内処理したほうが精神衛生上いいまである(狂人のオタク)
 しかも西に行って安寧を得ろとか、よりによってガラ様に言っちゃうんだ…西にいても祖父が殺されたり同族殺しに加担させられたりしてた過去があるのに……。何も知らない設定にしても、おまえケレブリアンと安々とラブロマンスできると思うなよ…と姿かたちもないケレボルン殿に代わって誓いました。
 ケレボルン殿の登場は本当に待っています。はよ。

 それにしても西に行くの土壇場でやめたガラドリエル様のあまりの無鉄砲ぶりに驚愕よ!
 西に向かう船を鴎が咽び泣いて迎えにくるシーンは最高に良かったですけど、クロールして大陸にたどり着く気満々な奥方がヘルカラクセより無謀すぎて……。ガラドリエル、オリンピックスイマーって突っ込まれてましたよ海外オタに。
 なんか脚本がガラドリエルをハルブランドに会わせつつヌーメノールの島に移動させたかったんだろうなとはわかるんですけど、書き方がヤバすぎる。そのせいで冒頭の変な持論繰り広げてたフィンロド兄貴も?って感じでしたし、むしろヴァラールの中でもおまえらを誰よりも気にかけてくれているウルモ様への風評被害やめてくんね?!と思いましたもん。
 だからガラドリエルとハルブランドが不自然に助かっても、ウルモ様が仕事したんだね…でオタクは無理やり納得できるのですが、ライト層が漂流パートでやべえクソドラマかもしんねえとおもっても不思議ではない。反省してください。

 そんな感じでなんか微妙な初登場になったオリキャラ人間枠ハルブランド。
 今んとこ男キャストでは一番のイケメン枠。ライト層は馳夫さん枠かな?という感想が多かった。
 鋭い。顔立ちがあからさまに馳夫に寄せてきているし、設定も流浪の王族なので、ポスト馳夫なのは間違いないでしょう。
 しかし、もう既に仲間を見捨てたりとわりと卑怯なところを見せているし、南方出身という設定……

 絶対ナズグル化エンドするな!このあんちゃん!!

 サウロン!闇堕ちナズグル化ダービーが本当に楽しみすぎる(ウマ娘みたいにコールするな)
 ナズグルの設定って設定厨であるトールキン教授の唯一穴なので、新規も古参も平等に予想しあって楽しめるところなんですよね~!指輪の数により9人確約されていますが、このドラマが9人分の闇堕ちストーリーをキッチリ書くのかはわかんないですが…一応シーズン5までは作ると言ってますから半分は見たいですね…。
 次点でブロンウィンの息子くんも候補と睨んでいる。しかしあの怪しい剣がグアサングたんだったら、トゥーリンおまえ相棒NTRされてるよ…と見る前の懸念事項ぶっちぎりトップだったんですけど、サウロンマークしっかりつけてくれたサウロンくんの自己顕示欲に超感謝です!安心してダゴール・ダゴラスまで寝ていられるよ!!
 南方パートはほぼオリキャラなので今の時点であんまり話すこともないですが、さすが嫌なフラグがもう既にガンガン積まれてますね~。
 先祖の罪だけではなく子孫代々あそこまで丸ごと差別して監視してくるエルフを嫌うのわかる気もするけど、普通の人間ならエルフは好きだし、好意を向けられるとエルフだって悪い気しないものでしょ。だからまあそういう素養はもうあるのかな……とは思いました。
 でもママは証拠に首持ってくるつよつよ女で痺れちゃった。応援したいぜ!

エルドワはやっぱり尊いなあ!!

 エルロンドとドゥリンパートは一番厄介オタクの顔をのぞかせる暇なく楽しめたパートです。
 とにかくドゥリンが可愛すぎる!!
 結婚式にも子供が産まれても顔出しに来んかったくせに!!って怒ってるわりに、リンドンからもらってきたであろう木もちゃんとまじめに世話し続けてるし、エルロンドも思わずニッコリ。これは皆がドワーフ萌えになるわけですね。エルドワてぇてぇ。
 あとこれは私のトゥーリンオタ失格エピソードなんですけど、ドゥリンの子どもたちが被ってる石像マスクの兜の一個がトゥーリンのハドルの兜なんですよ~~!!海外オタが指摘しててマジ~~!?って思って見直したら、本当だ!!アラン・リーのデザインの!!!!とめっちゃテンション上がりましたね。

 これです!ぜひ探してみましょう!

 しかしドゥリンがハドルの兜かぶってくれるのは別に全然OKだぞ!!PJ版トーリンもグラウルングの牙剣になってたオルクリスト持ってたし、むしろそれが萌えたし!!これからの呪いのアイテム感があってむしろいいんじゃない!?トゥーリン被害者の会が死後も更新され続けていく……胸熱だね!!(いい加減にしろとサイロス名誉会長のコメント)

 それにしてもPJ版で荒れ果てて滅びていたモリアの生前の姿見れて感激ですよね。
 公式Twitterは無慈悲に配信日当日にバルログの画像を投稿してSo,it beginsしたんですけどオイコラ!
 エルロンドとドゥリンの縁から、ケレブリンボールがナルヴィに出会ってく感じなんですかね?
 私はモリアの壁のエピソードを絶対にやってほしいというか、このドラマにケレナルを一番期待してるんすよ〜〜!!ナルヴィの姿なくて未だ不安なんですけど、ウキウキでモリアを訪ねるケレブリンボールさんは良かったよね。はよナルヴィに会っておくれ。メルロン。
 しかしまだ全然アレを作る段階じゃないけれど、やっぱりドワーフ組が悲劇にあってから、だんだん構造思想が変わっていく感じになるのかな…と思います。楽しみだな(不幸を期待しすぎな嫌な女)
 ケレブリンボールといえば、ゲームのシャドウ・オブ・モルドールシリーズがなかなか吹っ切れたキャラにというか祖父と父にクリソツな感じに描写されていたようですが、ドラマはどんな感じになっていくのかと楽しみです。

最後のあの人は

 アルファラゾーン!?
 ってことで次回も楽しみです。
 本当に次回が楽しみなドラマになると思ってなかった。それがなんか嬉しいです。それじゃまた来週!

 最後によかったら拍手押してってくださると嬉しいです!

Posted by tiriw

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