今月のヴラド・ドラクラ

アニメ・漫画ヴラド・ドラクラ

ハーゲンダッツがおいしい季節になりましたね。
ゴールデンパイン&マスカルポーネがうますぎる!毎日食べたい!
それはさておき、お盆休みのお供に、ハルタを買いに行きました。

初読のとき、ん?なんだコレは?とは思ってたんですけど、フォロワーさんの指摘でその正体に気づきました。
服にトーン番号指示が残っていますね!今回のヴラド・ドラクラ!
世界のスルタンと至高の国が、服に値札つけたまま出陣国家になってるがな!!(爆笑した)
担当さんはしっかり目をかっぴらいて…だからあれほど夜はちゃんと寝ろと……
レイヤー全部統合しちゃったデータしか残してないってことはないと思いますが、もしそうだったら大窪先生が心配になりました。普段より作業時間も少なかったでしょうし、噂のオリンピック進行やコロナ禍で色々キツかったのではないかと…お疲れ様です……

そして今回マリアタはあんまりどころか全然出番ないから華麗に値札マン回避してて、ある意味すげえなwwと笑いました。

ヴラド・ドラクラ感想

 今月はさらにメフメト・スペシャル!!って感じでしたね。
 オスマン帝国ファンの私は嬉しかったですが、いいの!?この漫画はヴラド・ドラクラなのに何だかメフメト・ファーティフみたいじゃん!?と思いました。
 おかげさまで推しの良い顔がたくさん拝めて眼福でした。

 でも、本当に良い顔ばかりでしたね……。
 そろそろ焦り顔でも見れるかなと期待していたのに、ヴラドの焦土作戦に周りがドン引きしている中でひとりニコニコ顔で「面白い、面白いぞヴラド!」ですよ。さすがサイコパス征服マシーン…知ってたけどアンタってやつは……!!と改めてドン引きしました。
 本当にゲーム感覚で戦争しているんだなあと思うし、まだ舐め腐ってる余裕があるからこその「面白い」ですよね。最後の「おまえを倒して先に進むぞ」宣言も、やっぱヴラドは所詮中ボス扱いなのよね……と思うと、メフメトはマリアタにとって本当に罪深いヤツだと思います。おまえそうやってナチュラルにマウント取るところがマリアタに一番嫌われてんだぞ。わかってんのか。わかってないから、こうなったんですよねえ!?
 多分ストイカさんが管理しているスパイがメフメトの様子を逐一報告してると思うんですが、聞くたびにマリアタはギリギリしてそうですね。きっとささやかな反抗もすべて「面白い」で済まされてきた人質時代の苦労が目に浮かぶ。悔しいよな、頑張れマリアタ…!!と応援しています。
 しかしここまでメフメトの戦争大好き!!ぶりを見せつけられると、おまえ…現代人だったらCivilization廃人になってそうだな……と思いました。Baba Yetu歌うメフメト、どのツラだけど見てみたい。そして最終的に文化的勝利に凝りそう。そうだ、それが正しい征服マシーンのあるべき姿だぞ(でもどのみち喧嘩売られるので戦争は…します…)

 ちなみにこれがBaba Yetuです。
 ゲーム音楽で初のグラミー賞も取ったからマジで文化的勝利を収めた曲なので、ぜひ一度は聞いてくれると嬉しい!ちなみにスワヒリ語のキリスト教賛美歌らしいです。
 ゲームも人類史ストラテジーゲームで難しいですが面白いらしいです。私は頭が悪いので未だ手が出せないんですが、そのうちやりたいゲームのひとつです。まず積みゲー崩さなきゃ……。

 話が逸れましたが、それにしても焦土作戦になった回からメフメト視線で描写していく構成は上手いですね。
 ゲリラ攻撃の恐ろしさも効果的に見えますし、何よりこのような非道な作戦を取らざるを得なかったマリアタのヘイトも最小限に抑えられますし、大窪先生さすが漫画がうまい!!と本当に思います。
 でもお馬ちゃんが死んでるシーン、人間じゃダメだったの?(人類悪説の妄言)
 とにかくこのままメフメトが夜襲されるまで、マリアタ出てこないのかな~と思うと、夜襲回がめちゃめちゃ楽しみです。
 この漫画のメフメトだとあっさりヴラドに気づきそうな気もするんですけど、今月メフメトが思い浮かべたヴラドが若き日のヴラドだったので、そうでもないのかな!?
 先月バッチリ目を交わし合っていたような気がしたんですが、やっぱりメフメト側は見えてなかったのかもしれません。まあ、あの木々の間からマリアタをピンポイントに見つけるのは例え双眼鏡を持ってても厳しいっすよね~~。つまりあの見開きはマリアタだけがバッチリ見ていたのか。それはそれで一人相撲感が増すので、なかなかに哀れだなと思いますが……。
 個人的にメフメトよりマリアタのほうが相手によりクソデカ感情(殺意)ぶつけているので、そういう意味ではメフ→←←←ヴラに見えるんですよね。メフメトは別にヴラドがいなくてもコンスタンティノープルの陥落だけで物語が書けてしまうけれど、ヴラドはそうじゃない。皮肉なことにメフメトがいないと英雄になれない。そのへんに強烈な哀愁を感じるからこそ、好きで、応援したくなりますね。ヴラド三世。そしてメフヴラ。

 あと細々したところだと、一ページ目からお行儀悪い乗馬の仕方してリンゴしゃりしゃりしてるメフメトが好きでした。片膝を立てちゃって、よく落ちないな。これが騎馬民族アピールなのか!?
 リンゴはオスマン人にとっても結構象徴的なものらしいですね。メフメト二世のドキュメンタリードラマでは、リンゴを都市になぞらえて、コンスタンティノープルを手中に収めるぞ!と大臣たちに豪語してましたね。つまりそんな感じで、ワラキアのトゥルゴヴィシュテも手中に収めたも同然!的な演出なのかもしれません。
 まあ、それが腐ってなきゃいいけどな……という作戦ですよね、マリアタのは。どうあがいてもまともな勝利は絶対に渡さんからな!という意地を感じるが、それもなかなかサイコパスだと私は思うんですよね……。やはりサイコパス頂上対決だぞ、メフヴラは。そこが大好き。

 あとアッラーアクバル!の掛け声も良かったですね!音楽隊で威嚇作戦もしようぜ!
 士気下げ指揮官を即刻クビにした後、すぐにケアするメフメトさすが。本人そこまで信仰深くないからこそ、こうやって宗教要素を的確に効果的に使えるんですよね。きっと。でもそのくせ結構運に恵まれてるヤツでもあるから、なかなか食えないヤツだよな~~と地味に気に入っているところです。
 それにしても、戦友マフムト・パシャの合流が全然見えないんですけど、やっぱりマニアックすぎて登場できないのか~?と思いました。オスマンのネームドキャラがカルコンディラスさんだけだとちょっと寂しい。
 このセルビア出身の大臣は、常にメフメトに同行してヨーロッパ侵略に貢献した人で、作中の時系列ではトレビゾンドからワラキア侵攻に合流してきて戦線を維持し続けた人なんです。そして、あのトゥルスンも一緒だったんですよね!塩野七生の小説ではメフメトの小姓で夜の相手もしてたトルサンね!
 まあヴラドの歴史書ではあまり見かけない名前なので出番なくても仕方ないかなと思いつつ、この漫画だとマフムトはヴラドの代わりに右腕になった人ってことになりますから、描き方によっては面白く描けそうな人なんですが……やはりオスマンマニアにしか知られてないから情報少ないのがネックか。
 しかしそんなマフムトも結局謀略で誤って処刑され、メフメトは後でめちゃくちゃ後悔したらしい史実なので、マリアタは本当に右腕にならなくて正解でしたねと……。曾孫でも繰り返されるからな。スルタン以外は皇子ですら安い命よ。

 そんな感じで、今月の感想は終わりです。
 次回は11月ですか…ここでいきなり3ヶ月も待たされるのはつれえスケジュール……
 しかし大窪先生的には余裕を持って描けそうなので、そのぶん楽しみです。やっぱ一ヶ月しか作業できんからこその値札事件だと思いますし…隔月の2ヶ月がちょうどいいですよね!
 

Posted by tiriw

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